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Insight
企業は顧客接点とどのように向き合うべきなのか。CX/DX、組織、運営、Well-beingなど様々なテーマを通じて、経営として考えるべき論点を深く考察していきます。


「ありがとう」が多い職場は、本当に健全なのか
光が強いほど、影は深くなる 語られない感情は、静かに積み重なる 称賛があふれる組織で、なぜ人は疲弊していくのか 見えにくい“感情の負債”という構造 経営に関わる立場にある方であれば、一度はこのような違和感を覚えたことがあるのではないでしょうか。 職場には感謝の言葉があふれ、社内SNSには「ありがとう」の投稿が並び、サンクスカードの取り組みも活発に運用されている。それにもかかわらず、現場に目を向けると、どこか息苦しさのようなものが漂っている。 表面的にはポジティブな空気が保たれているにもかかわらず、疲弊や離職が減っているわけでもない。このねじれを、どのように理解すればよいのでしょうか。 感謝を伝えることそのものは、疑いなく重要な行為です。人と人との関係において、それが意味を持たないはずがありません。しかし問題は、「ありがとう」という言葉の存在ではなく、それがどのような文脈の中で発生しているのか、そして組織の中でどのような機能を持ってしまっているのかにあります。 ここを見誤ると、私たちは“良いことをしているはずなのに、なぜかうまくいかない”と


カスタマーサポートのリスクは、見えないまま拡大する
気づかれないものが、最も大きくなる ——見えないリスクは、管理されない 顧客接点のリスクは、 本当に把握されているのか カスタマーサポートは、経営においてどのような位置づけで認識されているでしょうか。 多くの企業において、それは「オペレーション」や「コスト」として捉えられています。日々の問い合わせに対応し、一定の品質を維持しながら、効率的に運営するべき機能。そのような位置づけです。 しかし、この捉え方は本当に十分なのでしょうか。 顧客と企業が直接接触する最前線でありながら、その実態は経営のリスクとして体系的に認識されていない。この構造そのものに、見過ごされてきた問題が潜んでいるのではないでしょうか。 カスタマーサポートの問題は、多くの場合、「起きてから」初めて認識されます。クレームの増加、炎上、品質低下。しかし、それらはあくまで結果であり、問題の本質ではありません。 本質は、それらが顕在化するまで、リスクとして捉えられていなかったことにあります。 なぜカスタマーサポートのリスクは見えないのか カスタマーサポートに潜むリスクが見えにくい理由は、いく


内製化にこだわる組織が、限界を迎える日
任せることは、手放すことではない ——境界の設計が、価値を決める 「餅は餅屋」に委ねる時代に、経営が担うべき新たな責任 カスタマーサポートは、自社で持つべきか。それとも外部に委ねるべきか。 この問いは、これまで多くの企業が繰り返し向き合ってきたテーマです。自社の顧客であり、自社のブランドを体現する接点である以上、できる限り内製で持ちたい。そう考えるのは自然なことですし、実際に多くの企業がその前提で組織を設計してきました。 しかし現在、この前提そのものが揺らぎ始めています。人材確保の難しさ、定着率の低下、業務の高度化、そしてテクノロジーの進展。これらの変化が重なり、「自社で持つこと」が必ずしも最適とは言えない状況が生まれています。むしろ、内製であることに固執することで、品質や効率を維持できなくなるという逆転現象すら起き始めています。 内製化という前提が成立していた理由 これまで内製化が合理的であった背景には、いくつかの前提がありました。一定数の人材を採用できること、教育を通じて品質を維持できること、業務が比較的安定していること、そして外部に委ねるよ


オペレーターは「コスト」なのか、「人」なのか
削るほどに、残るものが変わる ——時間軸を誤れば、最適化は歪む 削減すべき対象と、守るべき存在のあいだで、経営はどこにアンカーを下ろすのか カスタマーサポートの現場に立てば、そこには明確に「人」が存在しています。 朝、出社して交わされる「おはようございます」という挨拶。昨日の対応を振り返りながらの会話。顧客の感情を受け止め、言葉を選びながら応対している一人ひとりの姿。これらはすべて、数値や指標では置き換えられない現実です。 一方で、経営の視点に立てば、それらは「コスト」として現れます。 人件費、稼働率、生産性。限られた資源の中で、どのように最適化するかが問われる領域です。特にカスタマーサポートは、売上を直接生み出す機能としては捉えられにくく、その分、削減の対象として議論されやすい構造にあります。 このように、オペレーターは「人」であると同時に「コスト」でもあります。そしてこの二つの側面は、どちらか一方に割り切ることができるものではありません。むしろ、この両義性こそが、カスタマーサポートを巡る経営の意思決定を難しくしている本質ではないでしょうか。.


顧客の問いは、見えているものがすべてではない
問いが浅ければ、世界も浅くなる ——何を問うかで、見える現実は変わる カスタマーサポートは「正しい答え」を出しているのか ——答えを磨くほど、問いは遠ざかる カスタマーサポートの品質は、どのように評価されているでしょうか。 応対の正確性、回答の一貫性、処理時間の短さ。多くの企業において、これらは重要な指標として管理され、改善の対象となってきました。その結果、かつてと比べれば、誤った案内や不適切な対応は大幅に減少しています。 しかしそれにもかかわらず、顧客との関係が深まっている実感を持てない。問題は解決しているはずなのに、どこか納得感が伴っていない。このような違和感を覚える場面は、むしろ増えているのではないでしょうか。 この違和感の正体は、回答の質ではなく、「問いの質」にあります。カスタマーサポートは、正しい答えを出すことに長けてきました。しかし、そもそも何を問うべきかという前提がずれている場合、いかに正確な回答であっても、顧客の現実には届きません。 正しく答えているのに、なぜ顧客は納得しないのか たとえば、「ログインできない」という問い合わせがあ
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FOXeeyでは、顧客接点やカスタマーサポートに関する経営課題について、経営層・責任者向けのディスカッションやアドバイザリーを行っています。“答えを提示する”だけではなく、企業ごとの状況に合わせて、一緒に整理し、考えることを大切にしています。
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