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Insight
FOXeeyは、カスタマサポートに対する経営としての向き合い方を考察していきます。


やる気や主体性を求める空回りは、なぜ起きるのか
マインドを変えろと言う前に——構造が人を動かしている現実に、目を向ける 「もっとやる気を持ってほしい」「主体的に動いてほしい」「当事者意識を持ってほしい」。カスタマーサポートの現場に限らず、マネジメント層からこうした言葉が出てくる場面は少なくありません。言っている側に悪意はありません。むしろ、現場を良くしたいという思いから発せられていることがほとんどです。 しかし、こうした言葉は現場に届いているでしょうか。多くの場合、届いていません。聞こえてはいるけれど、響いていないのです。そして経営は「なぜ伝わらないのか」と悩み、さらに強いメッセージを発する。現場は「また言っている」と感じる。この空回りは、なぜ起きてしまうのでしょうか。 構造が発しているメッセージに、気づいているでしょうか 経営が口にする「やる気」「主体性」という言葉と、組織が実際につくっている構造のあいだには、しばしば大きな矛盾があります。 多くのカスタマーサポートの現場では、オペレーターは有期雇用で採用されています。人件費は変動コストとして管理され、業務量に応じて調整される前提です。提供さ


2027年、カスタマーサポート担当役員が向き合うべき論点
時代が問いを変えた——これからの責任者に求められる、未来への答え 「自分の役割が、5年前とはまったく変わってしまった」。 あるカスタマーサポート担当役員が、そう打ち明けてくれたことがあります。かつては現場をうまく回し、コストを抑え、品質を守ることが評価につながっていた。ところがいまは、AIをどう使うのか、人材が減り続ける中でどう備えるのか、次々と「答えのない問い」が押し寄せてくる。日々の運営をこなすだけでは、もう務まらないというのです。 カスタマーサポートを管掌する役員の役割は、この数年で大きく変わりつつあります。かつては、日々の運営を安定させ、品質を保ち、コストを管理することが主な任務でした。それはいまも大切です。ただ、それだけでは立ち行かない時代に入っています。 高齢化、AI、人件費の上昇、コンプライアンスとガバナンスの変化。こうした大きな潮流が、カスタマーサポートのあり方そのものを揺さぶっています。これらは個別の課題であると同時に、互いに絡み合いながら、責任者に「自分なりの未来への答え」を持つことを求めています。 ここでは、いまカスタマーサ


経営層は、なぜ“わかりやすいKPI”に支配されてしまうのか
測れるものだけが、現実ではない——数字が増えるほど、見えなくなるものがある 本当は、数字そのものよりも、その奥が知りたい。なぜそうなったのか、これから何が起きるのか。報告を受ける立場にある人なら、そう感じた経験があるのではないでしょうか。 ところが、いざ報告の場になると、議論はなかなかそこへ向かいません。並ぶのは今月の数字、前月との比較、達成率。その奥行きについて語られることは少なく、いつのまにか自分も、目の前の数字を黙って眺めている。「これでいいのだろうか」という小さな違和感を抱えながら、結局はその数字をもとに判断を下している。そんな自分に気づくことはないでしょうか。 数値は確かに改善しています。なのに、現場の手応えが伴いません。あるいは逆に、顧客との関係が良くなっている実感はあるのに、指標には現れてきません。そんな「ねじれ」を感じたことはないでしょうか。 こうした違和感に対して、明確な言葉を持てている企業は、実はそれほど多くありません。 そんなとき、私たちはつい、より「わかりやすい指標」を求める方向に向かいがちです。NPSや応答率はその代


「ありがとう」が多い職場は、本当に健全なのか
語られない感情に余白はあるか——「大変だったね」と言える場所を、組織は持っているでしょうか 感謝の言葉が行き交い、社内SNSに「ありがとう」が投稿され、サンクスカードの取り組みも続いている。そんな職場は少なくないかもしれません。一見すると、ポジティブな空気が保たれているように見えます。 ただ、そうした職場でも、現場にどこか息苦しさが残ることがあります。疲弊や離職が、思うようには減っていかない。そんな実感を持たれたことはないでしょうか。 このねじれは、いったい何なのでしょうか。 感謝を伝えること自体は、もちろん大切です。ただ、「ありがとう」をいくら増やしても埋まらない領域があります。それは、つらかった感情やしんどかった経験を、安心して吐き出せる場の有無です。本当に必要なのはそちらかもしれない、というのがこのコラムでお伝えしたいことです。 カスタマーサポートという現場が抱える二重構造 この問題は、カスタマーサポートの現場でより鮮明に現れます。ある通信会社のサポート部門で、こんな場面がありました。午前中、最初の電話で顧客から心からの感謝を受け取った


カスタマーサポートが経営から軽視される現実
〜「重要だ」と言いながら、なぜ投資は後回しにされるのか〜 「コストを下げられないのか」「効率化はどこまで進んでいるのか」「この規模は本当に必要なのか」。経営会議の場でこうした問いが投げかけられることは珍しくありません。合理的であり、企業として当然の要求です。 ただ、現場ではまったく異なる現実が広がっています。顧客対応は単純作業ではなく、個別性の高い判断の連続です。問い合わせの背景には、商品やサービスの複雑さ、プロセスの歪み、顧客の不安や感情があります。それらに向き合うには、時間と余力、そして経験に裏打ちされた判断が必要です。 つまりカスタマーサポートは、「削減すべきコスト」であると同時に、「関係性を維持するための不可欠な機能」でもあります。この二つの要請は、しばしば同じ土俵では語られません。そのあいだに立たされるのが、カスタマーサポートを管掌する経営層です。 カスタマーサポートは「時間の交差点」にあります カスタマーサポートは、単なる現在対応の機能ではありません。そこには過去・現在・未来という三つの時間が同時に存在しています。...


カスタマーサポートのリスクは、見えないまま拡大する
気づかれないものが、いつの間にか大きくなっている——見えないリスクは、管理されない 多くの企業において、カスタマーサポートは「オペレーション」や「コスト」として位置づけられています。日々の問い合わせに対応し、一定の品質を維持しながら効率的に運営すべき機能。そういう認識です。 ただ、その実態が経営のリスクとして体系的に認識されているかといえば、疑問が残ります。カスタマーサポートの問題は、多くの場合「起きてから」初めて認識されます。クレームの増加、炎上、品質低下。これらは結果であり、問題の本質は「顕在化するまでリスクとして捉えられていなかったこと」にあります。 リスクが見えにくい三つの理由 第一に、売上や利益のように直接的な数値で現れにくいことです。問題が起きていない状態では、価値もリスクも可視化されません。 第二に、情報が分散していることです。顧客の声は通話ログ、チャット、アンケートなど様々な形で存在していますが、統合されず部分的に扱われることが多く、全体像としてのリスクが見えにくくなっています。 第三に、日常業務に埋もれてしまうことです。問い合わ
これらのテーマについて、対話してみませんか。
FOXeeyでは、顧客接点やカスタマーサポートに関する経営課題について、経営層・責任者向けのディスカッションやアドバイザリーを行っています。“答えを提示する”だけではなく、企業ごとの状況に合わせて、一緒に整理し、考えることを大切にしています。
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